二級建築士を目指す皆さん、こんにちは!
今回は、建築基準法の中でも特に重要、かつ計算問題としても頻出の 「面積」 と 「高さ」 について、基礎知識から試験頻出ポイント、そして引っ掛け問題対策まで徹底解説していきます。
複雑な用語や規定が多いですが、具体例を交えながら分かりやすく解説していくので、ぜひ最後まで読んで理解を深めてくださいね!
Contents
建築基準法における「面積」計算をマスターしよう!
建築基準法では、建物の規模や配置を規制するために、様々な「面積」を用います。まずは、それぞれの面積の定義と計算方法、そして試験によく出るポイントをしっかりとおさえておきましょう。
1. 敷地面積 (法2条3項)
- 定義: 建物を建てることができる土地の面積のこと。
- 計算のポイント:
- 原則: 敷地を囲む境界線の内側を測る。
- 道路斜線制限: 道路の中心線から2m後退した部分(道路斜線制限)は、敷地面積に算入しない (法42条2項)。これは毎年のように試験に出題される超重要ポイントです!
- 河川: 敷地が河川に接している場合は、河川法などの関係法令に基づき、堤防の敷地側からの距離を測る。
- 試験対策:
- 敷地面積を求める問題では、上記のような例外規定が適用される場合をよく考えて計算する必要がある。
- 特に、道路斜線制限は頻出なので、必ず覚えておきましょう。
2. 建築面積 (法3条)
- 定義: 建物の水平投影面積のこと。つまり、真上から見たときの建物の影の面積です。
- 計算のポイント:
- 原則: 建物の外壁(柱の中心線)を結んだ線の内側を測る。
- 軒や庇: 1mを超えない範囲の出張りは、建築面積に算入しない。ただし、柱や壁など構造上必要なものは、1m以内でも算入する。
- 地下室: 地盤面より下にある部分は、原則として算入しない。ただし、地下室の出入り口部分が地盤面から出ている場合は、その部分の面積は算入する。
- 試験対策:
- 建築面積を求める問題では、上記の算入・不算入の判断を正確に行うことが重要。
- 特に、軒や庇、地下室の扱いは頻出なので、図解などを用いながらイメージトレーニングしておくと良いでしょう。
3. 延べ面積 (法3条)
- 定義: 各階の床面積の合計。
- 計算のポイント:
- 原則: 各階の床面積を単純に合計する。
- 不算入部分: 自動車車庫、自転車置場、屋上に設置する水槽、エレベーターの機械室など、延べ面積に算入しない 部分がある (法3条)。
- 試験対策:
- 延べ面積を求める問題では、上記の不算入部分を誤って算入してしまう引っ掛け問題が出題されることが多いので要注意!
- 法律で定められた不算入部分をしっかりと把握しておきましょう。
- また、「延べ面積から除外できるもの」を問う問題も出題されるので、注意が必要です。
建築基準法における「高さ」計算の注意点!
建物の高さは、用途地域や周辺環境によって制限を受けるため、正確に計算できるようになることが重要です。
1. 高さの定義 (法2条4項)
- 原則: 建築物の周囲の地盤面から、その建築物の最高点までを垂直に測った長さ。
- 例外: 避雷針、昇降機機械室、装飾用の塔など、一定の要件を満たすものは、高さに算入しない 場合がある (法10条)。
- ポイント:
- 敷地が傾斜している場合は、平均地盤面からの高さを測る (法10条)。
- 地盤面からの高さが10mを超える建築物は、原則として、道路斜線制限や北側斜線制限を受ける。
- 試験対策:
- 高さを求める問題では、「地盤面」をどことするか、また「最高点」をどことするかを正確に判断することが重要。
- 高さに算入しないものも合わせて覚えておきましょう。
2. 道路斜線制限 (法42条)
- 定義: 道路の反対側の境界線から、一定の勾配で線を引いたときに、その線よりも低い高さに建築物を制限する規定。
- 目的: 道路の日照や風通しを確保するため。
- ポイント:
- 道路斜線の勾配は、用途地域や道路の幅員によって異なる。
- 原則として、地盤面からの高さが10mを超える建築物が規制の対象となる。
- 試験対策:
- 道路斜線制限は、計算問題としても出題される上、他の法令との関係性も問われることがあるため、しっかりと理解しておくことが重要です。
3. 北側斜線制限
- 定義: 北側の隣地境界線から、一定の勾配で線を引いたときに、その線よりも低い高さに建築物を制限する規定。
- 目的: 北側隣地の日照を確保するため。
- ポイント:
- 北側斜線の勾配は、地域や季節によって異なる。
- 原則として、地盤面からの高さが10mを超える建築物が規制の対象となる。
- 試験対策:
- 北側斜線制限も、計算問題として出題されることがあります。
- 道路斜線制限と同様に、勾配や規制の対象となる建築物の高さなどをしっかりと理解しておきましょう。
過去問演習で実力アップ!
面積・高さ計算は、実際に問題を解きながら理解を深めていくことが重要です。
- 法令集を見ながら、定義や条文を丁寧に確認すること。
- 試験によく出る引っ掛けパターンを意識して問題を解くこと。
- 自分の苦手な部分を把握し、重点的に学習すること。
地道な努力を積み重ねていくことで、必ず得点に繋がるはずです。
まとめ|面積・高さの計算をマスターしよう!
面積・高さの計算は、二級建築士試験において頻出テーマであり、確実に得点源にしたい部分です。
この記事で解説した内容を踏まえ、法令集と過去問を有効活用しながら、しっかりと理解を深め、試験本番で自信を持って解答できるように準備しておきましょう!